貧乏予備校生・茅ヶ崎まゆ子と、「アンダー7」と呼ばれる下層宇宙人・ニアの2人が繰り広げるドタバタ物語。
コメディタッチなSFモノで、突然やってきた宇宙人が当たり前のように地球で生活するようになって久しいという設定の世界で、ギャグを挟みながら進行していくモラトリアムな日常を描いています。宇宙人がどこから来たとか、なぜ日本語を喋るのかなどといった細かい過程や疑問は語られず、ギャグを成り立たせる要素や人間との人種の壁という記号として作用するのみ。そういった部分でのすれ違いや、主人公の2人がそれぞれの世界で落ちこぼれているという現実が、話に笑いだけでなくときに深みも呼び込み、稀に挿入されるセンチメンタルな描写や、疎外/すれ違い/葛藤を軸にしたシーンなど意外な展開もあるところが面白い。もう少し多感な時期に観てみたかったかも。
キャラクターデザインを担当した安倍吉俊氏によるコミックスもあり、そちらはアニメの展開の要を詰め込んだような忙しさ、またアニメでは不可能であろうハードコアなネタもあり、アニメ版よりぶっ飛びまくってます。ついていける人にとってはそちらもなかなかお勧めです。作画がラクガキのように雑な部分も多いですが…