Front Line Assemblyのメンバーによるインダストリアル/エレクトロニックプロジェクトの2ndアルバム(1989年)。
Deleriumといえば、近々だと女性ボーカルをフィーチャーしたエスニックなエレクトロニカというイメージだし、ヒット曲を生み出したお陰で今やその手のジャンルでは世界各国にその名が知れ渡っており、本隊のFront Line Assemblyよりも有名だという。で、管理人は個人的に彼らの音楽性が定まった1994年作「Semantic Spaces」以降しか聴いたことがなかったので、初期の作品に挑戦するつもりで本作を手に取ってみました。…ううむ、これは。前情報通りというかジャケット通りというか、かなりダークな実験BGM集でした。ほぼボーカルレスで、ドッシリズッシリと打ち付けられるリズムトラックや金属質のノイズを絡めたEBM、不気味な静寂感を醸し出すホラーテイストなシンセ/アンビエント。薄暗~い闇を彷徨い歩くときに流すとピッタリ。同年のFLAと比べても輪をかけてダークだし、むしろなんかSkinny Puppyにも通ずるものが?ちょっと淡々としすぎているところが習作のような匂いもするけど、FLA周りの音楽に理解があり、こういったマニアックでディープな空気感が好きならトライする価値はあるかも。