デンマークのEBMユニットLeæther StripのClaus Larsenによるサイドプロジェクトの1stアルバム。当時は「Klute」名義だったけど、同じ名前のユニットがいたので2006年の活動再開時に「Klutæ」名義に改名したようです。
音の方はというと、やすやすと聴き取れないくらいノイズ処理を施されたボーカルの怒号と、かき鳴らされるノイズギター、矢継ぎ早に打ち込まれるエレクトロなリズムの応酬。Leæther Stripと比べると(あまり聴いたことがないけど)、明らかにオーソドックスなインダストリアルロックに歩み寄ったスタイルです。音の重さを競うようなヘヴィロックタイプではなく、あくまでビートのノリが強調されている部分は、EBM畑の人間らしいなと感じさせられます。当時の彼らを「デンマークのMinistry」と例えることもあったようですが(当時こういう例えがよくあった)中期のKMFDMっぽさもあり。たまにブラストしたりしてスピーディでゴキゲン。ありがちといえばそうだし、やや一本調子でもあるけど、元々実力のある人だけにもなかなか良い。死体ジャケといい、Claus Larsenが当時のインダストリアルのお約束をあえて詰め込んで作ってみました的な、半分お遊びや実験で作られた作品なのかも。