UK出身のインダストリアルロックバンドの1stアルバム(1991年)。
正確には当時は「Pitch Shifter」名義で活動していた彼ら。インダストリアルロックバンドの中でも音楽変遷の振れ幅が大きいバンドで、後にドラムンベース等を取り入れたポップな音楽性になる以前は、エクストリームでヘヴィな音を出していました。そんな彼らの1作目、タイトルそのものズバリ『Industrial』。映画の登場人物の死亡シーンを切り取ったらしいジャケ、短期間・低予算で作られたという作りの粗っぽさも含めなかなかのキナ臭さ。当時の彼らはNapalm Deathとツアーを回っていたというだけあり、グラインドコアやデスメタルの意匠を持ち合わせながら、それを重たいスローテンポに落とし込み、ベース兼ボーカル・Mark Claydenによる咆哮のボーカルと打ち込みや残響音で迫力や質感を出したという感じ。ぶっちゃけGodfleshに似ているというかまんまなんですが、Godfleshのようにヒップホップやアンビエントまで手を掛ける深みのようなものはなく、最短距離で似せつつひたすらにハードコア的な圧で押し通したという印象。同時代的なフォロワーではあるんだろうけど、Nine Inch NailsやMinistryの商業的な成功直前の時代ということを考えると、当時なりのポスト・インダストリアルを示すという彼らなりの回答が、こういった音やタイトルに繋がったのかも、なんて思わなくも。これはこれで好きな人にはハマりそう。ちなみに2021年にリリース30周年を記念したリイシュー盤も出ています。
