KMFDM / Ruck Zuck

Ruck Zuck

Ruck Zuck

 

 ドイツ出身のインダストリアルバンドのリミックスアルバム。

 

 リミックス盤としては1994年の「Naïve Hell To Go」以来になるようだけど、それは当時絶版になってしまった4thアルバム「Naïve」の代わりにリリースされたものなので、本作は初の純然たるリミックス作品という見方もできます。そうなるとちょっと注目してしまうし、彼らのキャリアや安定感、また本作の元になった12thアルバム「Hau Ruck」が名作(個人的に大好き)なだけに興味津々でした。全9曲だけどラストはSascha Konietzkoがドイツ語で喋るだけのトラック(当時のアメリカ政府への非難らしい)で、それを除くと8曲という抑えめのボリューム。バンド内外の手によるリミックス曲は、概ね曲調を大きくは変えずに音のバランスが変わったりリズミックになったりドラムンベースになったりと、枠をはみ出し過ぎないアレンジに徹しているのがむしろ期待通り。そんな中、大胆にスウィングジャズに仕上げた「Mini Mini Mini」が、ラジオDJ風の曲紹介から入る仕掛けも含めて異彩を放ち、かつ少し懐かしい仕上がり。そして、忘れてはいけないのが伝説的なEBMの始祖ユニット, DAFの名曲「Der Mussolini」のカバー。原曲の特徴的かつエネルギッシュなシーケンスとハンマービートを再現しつつ、渋いインダストリアルロックにコーティングしたKMFDMらしさ満点の出来で、「Mini Mini Mini」と合わせていい感じに作品にスパイスを効かせています。総じて、ファンなら納得&安心のアイテムかと。