D'espairsRay / MIRROR

MIRROR

MIRROR

 

  4人組ヴィジュアル系ロックバンドの2ndアルバム。

 

 前年にはヨーロッパ最大のメタルフェスWacken Open Airへの出演や、1万5千人を動員した欧米ツアーなど、海外での精力的な活動を展開。そういった収穫を落とし込んだのか、はたまたいよいよ日本でも本格的に売りに入るぞ、という意図があったのかは知らないけど、全体的にはかなり聴きやすさが強化されたような印象を受けます。ヘヴィな音像とダークな雰囲気という軸はそのままに、より歌やメロディを重視した楽曲に、そしてそれに見合ったアレンジへシフト。シャッフルの「SIXty∞NINe」、いかにもシングル曲というキャッチーさがある「凍える夜に咲いた花」、大陸的なミドルバラード「Squall」など個性の冴えた楽曲が並ぶ様は、密室的/閉鎖的なムードでガチガチに統一されていた過去の作風には全く無かった解放感や風通しの良さがあります。彼らの確かな地力もあり、王道ヴィジュアル系へヴィロックとして純粋に格好いい。ただ、本作でもシンセやプログラミングを取り入れてはいるけど、結成以来の音楽性の集大成であり、ゴシック/インダストリアルメタルとしても完成度の高かった前作と本作とではハッキリと線が引かれた感じはありますね。聴き手の好みでどちらを支持するかは変わって来そうだけど、彼らのターニングポイントとしては申し分ないでしょう。