The Second Annual Report Of Throbbing Gristle
- アーティスト: Throbbing Gristle
- 出版社/メーカー: Industrial Records
- 発売日: 2011/10/31
- メディア: CD
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インダストリアルミュージックの始祖とされるUK出身の前衛音楽バンドの1stアルバム(1977年)。
もともとCoum Transmissionというアートパフォーマンス活動を行っていた集団が、より音楽的な要素を追求しThrobbing Gristleが誕生。その名もずばりIndustrial Recordsを設立し「Music From The Death Factory」「Industrial Music For Industrial People」といった最早語り草ともなっているスローガンを掲げたこの1stアルバムが発表され、ここからインダストリアルミュージックという定義が確立されたとも言われています。ちなみに1作目なのにタイトルがSecondなのは、これ以前にカセットテープで作品を発表しているからだとか。その内容は前半が主に2つの曲のスタジオ音源&ライブ音源、後半にCoum Transmission時代の映像作品のサウンドトラック音源+α。どこをとっても澱み濁った電子ノイズが派生しては収束していき、電気加工されたボーカルが淡々と言葉を発するという、悪い夢のような音世界。激しいノイズの応酬やメタルパーカッションなどの(この手のジャンルの)分かりやすい音楽の骨格もまだここにはなく、じわじわと聴き手を蝕むような静けさ、重さ、気味の悪さだけが襲いかかってきます。あまり精神衛生上よろしくない音楽な気もしますが(?)バンドや作品の背景を込みで歴史的資料としてみても興味深く、トータルの活動からみたらこのアルバムはあくまで彼らの放つメッセージの一部であっても、触れておかない手はないでしょう。楽しめるかどうかは別として。