MECHANICAL FLOWER

機械、金属、肉体、電子、幻想、前衛…そんな音楽が好き。

Ram-Zet / Intra

Intra

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 ノルウェー出身のアヴァンギャルドメタルバンドの3rdアルバム。

 

 ギターリフで疾走したり時々転調したり、シンセ/ピアノ/フルートなどが入り乱れたり…曲単位で色んな方向へ走りまくる突飛な音楽性を「Schizo Metal(精神分裂メタル)」とも形容されている彼ら。3作目になってもその柱となる音楽性にブレはなく、期待通りの奇形なサウンドを聴かせてくれます。強いて言うなら、前作では曲の後ろで広がりや哀感をプラスするために割と頻出していたシンセが若干引っ込み、ギターリフの見せ場が増えている気がします。疾走パートもそうだけど、ヘヴィネスで押したり変拍子のようなリフを繰り返したり。そもそも音色自体もゴツくなってるし、全体的にスラッシュ色よりブラック色が強めに出ている感じ。バイオリンの音色も壮大さというよりクラシカルな色をプラスしているし、真に迫る曲調の深みが増している印象があります。特に2分のギターインスト曲「"Peace"」や、それに続く「And Innocence」はちょっとした新境地を思わせるものが。1作目からやってることは大きく変わらないにしても、作品ごとにしっかり見せ場を作ってるところに感心させられます。