MECHANICAL FLOWER

機械、金属、肉体、電子、幻想、前衛…そんな音楽が好き。

Celldweller / Soundtrack For The Voices In My Head Vol. 01

Soundtrack for the Voices in My Head 1

Soundtrack for the Voices in My Head 1

 

 US出身のKlaytonによるインダストリアルロック/エレクトロニックロックプロジェクトのインストアルバム。

 

 その存在感を知らしめ、一気にシーンのトップに駆け上がった名作中の名作である1stから数えること約5年。ドロップされた待望の新作はインストアルバムでした!(ズッコケ)ところが、そうは言っても流石の天才的センスを持つKlayton兄貴なだけあって、その才能を如何なく発揮したインダストリアルロック/エレクトロニックロックが暴れまくり。一応2ndアルバムを制作する中で生まれたアイデアやデッドストックなんかを元にしているという触れ込みの模様で、そりゃあ悪くはならないか。1stほど色んなジャンルをかいつまんではおらず全体で一つの方向を向いている感じはするけど、大胆な音使いやその延長での実験的な箇所も見受けられるし、オーケストレーションクワイヤで奥行きや壮大さを仕掛ける場面もチラホラ。1~2分台の曲が多いけどその分切れ味も鋭く、想像力を掻き立てられる流れが良い感じ。また「Ursa Minor」という曲のバージョン違いを定期的に挟むことでの一貫した雰囲気作りも上手い。映画やゲームのバックなんかに流れていてもおかしくないと思ったら、実際にいくつかの曲はそういったメディアに使用されているそう。そして唯一のボーカル曲「Birthright (Beta 1.0)」は、これだけで白飯がイケるくらいの良曲だし、それをBlue Stahliがエレクトロクラッシュ風にリミックスしたトラックも新鮮で良い。完成版は2ndに収録されたので、ここでしか聴けないってわけではないですけどね。ファンなら手を出しても損はないでしょう。