MECHANICAL FLOWER

機械、金属、肉体、電子、幻想、前衛…そんな音楽が好き。

Cyanotic / Transhuman

Transhuman

Transhuman

 

 US出身の新鋭インダストリアルメタルバンドの1stアルバム。

 

 メタルバンドと言っても、とても非人間的というか、コンピュータの中だけで完結しているような音作りなのが特徴的(そもそもメンバーはボーカル、ギター2人の3人編成)。ボーカルはロボットのように感情を抑制され、リズムトラックは人間味を感じさせない自動連打のようだし、サンプリングも至るところに埋め込まれてます。それらと合わさってガリガリの破壊的なビートを生み出すノイズギターも、人間が演奏する色気やグルーヴを感じさせず、まるで効果音のように加工されたかのような響き。「人体の機械拡張思想」を意味する「トランスヒューマニズム」からタイトルがつけられたというだけあって、かなり徹底されたコンセプトの元に制作されているようです。とにかく全体的に無機質でかつ攻撃的な姿勢は、初期のPitchshifterやMinistryを思わせるものがあるけど(特に「Insurgance」はMinistryの「Thieves」によく似てる)、これだけ機械制御されたようなサウンドだと新しく感じるし、全体的なクオリティも高い。インダストリアル好きな人は試す価値アリだと思います。