Nine Inch Nails / With Teeth

With Teeth (Dig)

With Teeth (Dig)

 

 US出身のTrent Reznorを中心としたインダストリアルロックバンドの4thアルバム。

 

 約5年振りのリリースだった前作から更に約6年という間隔が空き、発売当時はついにあのNine Inch Nails(以下「NIN」)が新作を…!みたいな異様な盛り上がりがあったような気がしますが、そこで構えすぎると実際に聴いたときに肩透かしを食らうかも。長い沈黙の重みとか偏執的なまでの音構築とかそういったイメージからかけ離れ、足取りの軽いバンドサウンドや、初期を思わせる明朗なメロディはむしろ若さや勢いを感じさせたりも。いかにもNINな暗く重たい音を長年待っていた人にとっては驚きと賛否があっただろうけど、ピアノやエレクトロニックを効果的に重ねたサウンドは唯一無二だし、後半~とくに終盤にかけての内省的な世界に引きずり込むようなディープな曲の並びは貫禄の域。NINが持ち合わせている色んな魅力が多角的に詰め込まれていながら、それがどの方向にも偏りすぎない均衡の保たれ方をしており、ただポップなだけではない奥深さも併せ持つところは流石。まぁディスコグラフィ上は2~3作品の並びであってもその間に10年以上経過しているわけで、人も時代も恐らく本人も様々な変化があった中、まさにNINの新章突入を宣言するようなアルバムだったと言えるのかも知れません。

 


Nine Inch Nails - The Hand That Feeds (VEVO Presents)