ドイツ出身の伝説的なポストパンク/ジャーマンニューウェイブユニットの5thアルバム(1982年)。
黄金期ともされる第一期(第二期?)DAFの最終作。その黄金期を支えた3rd~5thは三部作のように語られることも多いのですが、それも納得。その3作は細かい違いはあれど基本的には同じ構造で、Gabi Delgado-Lópezの官能ボイス、肉感的なシンセベース、人力ドラムのドタバタハンマービートの合わせ技によるプリミティブなエレクトロパンクという黄金パターンを貫いており、それは本作においてもほぼ同様。強いて言うならボーカルが喘ぎ声や囁き声だけじゃなくメロディを追って歌う場面があったり、また全体的にスッキリと明るくなったムードもあって、ポップで聴きやすい側面がより出てきた印象があります。反面、露骨なホモくさいエロス臭も減退しているけど、完成度という点では彼らのピークという意見も多いようです。個人的にはインパクトという点ではやはりあの名盤「Alles Ist Gut」に譲るけど、内容はかなり気に入っています。