睡蓮 / ひたひた

ひたひた

ひたひた

 

 元SOFT BALLET藤井麻輝、女性ボーカリスト芍薬の2人組によるエレクトロニカユニットの2ndミニアルバム。

 

 藤井麻輝の寡作なイメージや、本ユニット活動開始から1stのリリースまでの期間を考えると「えっもう出るの?」と驚きたくなるくらい早いペースでリリースされた印象。いきなり鉄壁の完成度を見せた1stから次はどう来るのかと思ったら、雄大な景色が目の前の広がるような「杳として」のスケールの大きいオープニングに始まり、唱歌のような流麗な曲調の「春の國」や「葉桜の頃」、インダストリアルテクノと呼べそうな「すきま」、そしてとどめがまるで戦前の歌謡曲を思わせるマーチングエレジー(?)の「葉陰行進曲」と、驚くほどに表現の幅を広げてきました。同時に、前作とはまた違うベクトルでの「日本的」なテイストも感じます。1stで(こちら側が勝手に)打ち立てた睡蓮というユニットのイメージを損なうことなく、意欲的なアプローチで可能性の広さを見せつけてくれたという点で驚きがあったし、柔らかい曲調の印象が先行するせいか親しみやすさも抜群なので、初期三部作の中では一番入りやすいと言えるかも。