MECHANICAL FLOWER

機械、金属、肉体、電子、幻想、前衛…そんな音楽が好き。

Skinny Puppy / Rabies

 

Rabies

Rabies

 

  カナダ出身のインダストリアル/EBMユニットの5thアルバム(1989年)。

 

 従来のプロデューサーDave Oglivieの他に、MinistryのAl Jourgensenも迎えた成果か、曲によってはメタルギターも導入したりとそれまでと異色な方向性を感じる作品。単純にAl Jourgensen効果なのかMinistryの3rdに近い雰囲気もありつつ、それでいて彼ららしさも失われていないので、中身は推して知るべしというか、まぁ素晴らしく狂っております。「Facist Jock Itch」や「Tin Omen」では「ブラストじゃん!」と言いたくなるドラムのハイスパートもあったりと、従来になかったアグレッシブさも本作での特徴。しかし単なるEBM+メタルギターというイージーさはなく、あくまでも前作で完成をみせたSkinny Puppyサウンドの次の一手という印象で、そこに安易な妥協や商業性は無し。当時は割と問題作だったようだけど、佳曲も多く、要チェックのアルバムです。ラストに収録されている16分超のライブテイクも、いい感じにドロドロしてて聴き応えあり。