スイス出身のインダストリアルバンドの3rdアルバム。
このアルバムにて明確にメタルギターが取り入れられ主役を陣取ることになり、彼らの音楽性にひとつの革命が起きたとのこと。そしてそれがヨーロッパ圏でのインダストリアルメタルの幕開けとなったとも言われ、色んな意味で記念碑的な作品。彼らがヨーロッパ圏でのMinistryと一部で呼ばれたという所以があるのかも。表層的なテンションや攻撃力は当然増しているけど、サウンドを構成する要素はごくごく簡素で、ループ状のフレーズで浮遊感を醸し出すベースとの兼ね合いもあり、Front 242的なEBMスタイルともアメリカ的なインダストリアルメタルとも異なる独特のグルーヴ感があります。ボーカルもハッキリと歌を歌っているものの、メロディが何だか一筋縄ではいかない奇妙さがあり、良くも悪くも彼ららしい特有の世界観はそのまま。好みは分かれそうだけど、資料的な価値やその存在感など色んな意味で要チェック作品と言えそう。