US出身のインダストリアルロック/EBMユニットの1stアルバム。
何やらグロテスクなジャケットがまず目に入り、ところどころで挿入される「Suture」(縫合)というタイトルのインストがやたらハードなノイズスクラッチで、ヘッドホンで聴いてたらビックリしたりもするんですが、全体的にはそんな物々しさはどこ吹く風のポップでストレートなインダストリアルロックです。ピコピコ電脳世界な打ち込みと、ジャラーンと単調に挿入されるギターのキャッチボールは無難な組み合わせだし、大してキャッチーでもないメロディで同じフレーズを連呼する能天気なボーカルもあんまりグッと響いてこない。なんだかNine Inch Nailsの1作目を薄く伸ばしたようなB級具合。こういうバンドが沢山出てきた時代だったんだろうなぁ…なんて思ったり。でもその肩肘張ってないユルさが逆にたまに恋しくもなったりします。彼らは一部で「アメリカ型インダストリアルの典型グループ」という評価をされているそうで、何となく納得。ただこれ褒めてるんだか貶してるんだかよく分からないですね。