MECHANICAL FLOWER

機械、金属、肉体、電子、幻想、前衛…そんな音楽が好き。

Spineshank "The Height Of Callousness"

Height of Callousness

Height of Callousness

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 アメリカ/カリフォルニア出身のオルタナティブメタル/インダストリアルメタルバンドの2ndアルバム(2000年)。

 

 前作は何だったのっていうくらいに超進化を遂げ、インダストリアルメタル界隈でも一気に高評価を得た名作。圧倒的にテンションが向上、ハイスピードで繰り広げられるデジタルビートの応酬に次ぐ応酬。彼らが強い影響を受けたというFear Factoryとはむしろ全く質感が異なり、ヘヴィメタルというよりはサンプリング/プログラミングを駆使した近未来型ラウドロックをベースに、過激に疾走していくハードコアな楽曲やいかにもモダンでメロディアスな楽曲の畳みかけにより、聴く者をグイグイと惹き込んでいくパワーを獲得。やや大味ながらメロディセンスも良くて全体が非常にキャッチーなのも高ポイント。シングル化されたメロディアス・ヘヴィの特攻隊長「Synthetic」、バッキバキのハードドラムンな「Cyanide 2000」、文字通り終盤を良メロで彩る「Perfect Ending」あたりは特に格好良くて個人的に満点をあげたい。ニューメタルやヘヴィなロックがインダストリアルロック的なアプローチを取り入れるのが流行した時代の "いかにも" な産物と言えるし、その分オリジナリティはあと一歩という印象もあるけど、それでも下手な同業バンドなら蹴散らしてしまうくらいのクオリティは担保しています。とにかく聴いていて気持ちがいい!インダストリアルロック/メタル、またその枠に留まらないニューメタル~ヘヴィなロックが好きな人にとってもお勧めの逸品。