KMFDM / Nihil

Nihil

Nihil

 

 ドイツ出身のインダストリアルバンドの7thアルバム。

 

 彼らの長い歴史の中でも最高傑作との呼び声も高く、同時にインダストリアルメタル史に渾然と輝く名盤。 前作「Angst」で見せた怒涛のギターリフが光る音使いはもちろん、PIGのRaymond Wattsの復帰や、名ギタリストGünter Schulzの加入なども手伝い、ただのヘヴィなインダストリアルメタルに終始せず、実に彼ららしい幅広いサウンドを展開。シーケンスを巧みに利用した緊張感と焦燥感に溢れる楽曲や、女性コーラスを大胆に取り入れたソウルフルな楽曲──特に「Juke Joint Jezebel」、アグレッシブなスピードチューン、キャッチーなギターリフと管楽器の絡みを聴かせてくれる楽曲など、非常にバラエティに富んでいます。全体的な完成度もグっと高まっていて、音質も飛躍的に向上し、まさにKMFDM流インダストリアルダンス/ロックの全力投球。彼らの一つの到達点であり、インダストリアルの枠に留まらず、多くのロック好きにもお勧めできるであろう聴きやすさも兼ね備えた珠玉の一枚。個人的にも、インダストリアルの世界に魅入られたきっかけとなった作品の一つなので思い入れも強いです。